2022.2.10「楽しんで来い!」・・って共感できますか?

公式試合等の重要試合の「試合開始直前」の緊張の一瞬。

昨今、「楽しんで来い!」と監督・コーチが大声でピッチに送り出すのが、どうも恒例になっている様な気がします。

今シーズン(2021年度)、幾度も他大学の監督・コーチから何度も発せられました。同志社では、例年ほとんど使われていませんでしたが、今般、練習試合で某コーチが一度だけ使っておられたのが耳に入りました。

楽しんで来いって・・・、(事前予告で)試合で一体何をどう楽しむのかく私には全く「理解不能」な違和感を感じる言葉です。私には、背中を押してくれるどころか、上滑りした空虚な言葉にしか聞こえません。正直、全く意味不明な言葉だと感じています。

「楽しむこと」とは、予告したり、途中で感じる言葉やフィーリングではなく、結果として付いてくる言葉だから変だなと感じるのかもしれません。試合後、結果として「楽しかったなぁ~」と言うのは、良くわかります。


そりゃー心配と不安で緊張感溢れる試合開始に当たり、リラックスして思う存分力を発揮して来いと言う不安解消を企図した前向きな激励メッセージだとは思うのですが、何か妙に宙に浮いた言葉だなぁ・・と感じる次第です。

実際、選手は本当にこの言葉に共鳴し、、大いなるリラックスに繋げているのでしょうか?

皆様は、どう思われますか?

大学選手権等の試合前の選手控室。ここは、非日常的な言わば宗教的な儀式の場です。(←想像です。)

試合の重点対応事項の最終徹底が行われるとともに、円陣で肩を組み異次元の緊張状態が醸し出されます。監督・コーチ・キャップテンは過激な「ゲキ」を飛ばし、火事場の馬鹿力を発揮できるだけの異常なハイテンションな精神状態を作り上げます。


そして、いざや出陣へ・・・! 

挙句・・、「楽しんで来い」って、一体何なのって気がするのです。正直、私はズッコケます。

私等、昭和中期生まれのおっさん、失礼、爺さんには、「死んで来い!玉砕しろ!グランドの土となれ!」なんて最後の最後まで激を飛ばし選手の背中を強く押す方が、余程流れに合致している様な気がしてます。(←我ながら、竹槍主義で古いなあ~。)

そりゃ~、言い過ぎると録音されて「パワハラだぁ!旧守派だぁ!」と糾弾されることになりかねませんので、ま、20世紀も20年以上経過すれば「死んで来い!」が今日的でないのは百も承知しております。

でも、部歌を謳い、声高に激を飛ばし合い、非日常的なアドレナリンが大量に分泌する極限の緊張状態を作り上げて「いざ出陣」って時に、楽しんで来いって言われたら、私ならひっくりこけてしまいます。


試合に思う存分自分の力を発揮出来て勝利に貢献出来たら、そりゃ選手も(結果として)楽しいと思います。でも、事前かつ予告的に楽しむのではなく、機能発揮した「結果」として楽しさが付いて来るものだと思われます。

まぁ、兎にも角にも選手にプラスになれば大いに結構なことではあります。でも私等、「死に者狂いでやって来い」とか「徹底的に極限までやって来い!」とか言われてガンガン尻を叩かれた方が素直な現実的な流れに合致する様な気がします。

ま、やりすぎるとN大学のアメラグ事件の様になりますから、その線引きは難しいですね。

試合前に各大学の様子を傍から垣間見た限りでは、ガンガンと選手を宗教的なまでに極限の精神状態に追い詰め一体化させる方策(?)を駆使する大学と、試合での注意事項を一言二言、淡々と手短かで事務的(?)に語る大学に2極化しているように思えます。

関西では、同志社と天理が典型的な後者と思われます。


実社会でも、発展途上の組織は前者、完成した大人の組織は後者だと思っているのは、私の独りよがりなのでしょうが、毎年、選手の4分の1のローテーションを繰り返す大学ラグビーは常時発展途上の組織にならざるを得ない宿命にあるのも事実です。

だとすると鼓舞激励型の組織が強くなりそうな気もしてきます。

となると、「楽しんで来い‥!」って言うよりも「死んで来い‥!」っていう方が現実的に合致しているのかもしれません。

結局、よう分かりませんなぁ・・・。こんな話、興味を持って理解していただける方が少ないような気がしております。ちょっと虚しいかも・・。(トホホ・・・)                      (文責:F)


(注)写真と文中の話とは、全く関連はありません。

                                      (以上)

同志社ラグビー ア・ラ・カ・ル・ト

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