2019年度関西学生ラグビーAリーグが閉幕した。同志社大学は第2位。12月15日に全国大学選手権大会3回戦に進出し、対抗戦第4位の筑波大学と対戦することとなった。
昨年4位、一昨年5位で2年連続して大学選手権出場を逃したことを考えると、まずは大万歳であり、山本主将以下選手諸君の大健闘を大いに讃えるべきであろう。
ただただ、同志社ファンの心情としては、正直なところ未だ何だかすっきりしないのである。大学選手に向けて意気軒高なんて・・・、とても程遠いのである。
理由は明らかで、ふらふらモードでの第2位だからである。昨季同様、今季も春シーズンの絶好調から秋シーズンインとともに明らかに失速した。春シーズンの早い仕上がりは本当に好ましいが、夏合宿を経てなぜ成長にブレーキが掛かるのか何だか全く分からないのだ。
確かにWTB山本CAP➃、CTB古城選手➃、NO.8服部選手④、PRO文選手②、LO平澤選手④・・と主力選手に怪我人が続出し、戦力が大きく低下したことは否めない。ただ、同志社Jrの最終戦で天理大学Jrと大接戦(結果は敗戦 D29:32T)と言う実績が示す通り、2番手クラスが大いに踏ん張っていることも事実である。だから、何とも分からないのだ。
今年(2019年度)、同志社はここ何年かの路線と異なり、結果としてフォワード主体のチームとなった。例年よりスクラムは明らかに強力だし、ラインアウトも安定している。モールなどは圧倒的で強力な武器に成長した。もはや、ラインアウトモールは同志社「お家芸」ともいえるほどの完成度だ。
だけども敵陣深くのフォワード攻防でも、敵をねじ伏せてゴールラインをど~んと乗り超えて攻め入るほどの圧倒的な迫力と強靭さがない。負け試合の天理戦、京都産業戦然りである。「攻めて攻めて、攻めあぐむ姿」がしばしば垣間見られた。
怪我人が出たことも原因ではあろうが、要のSO・FBの選手配置が定着しなったのも今シーズンの特徴だろう。特にSOは、一旦、田村選手②に落ち着いたかに思えたが、田村選手のSO・SH起用に混乱とさえ見受けられた。ユーティリティな活躍を見せる原田選手の配置も定まらず、目まぐるしく変わった印象が強い。
この結果、試合をメイクするコントロールタワーは一体誰なんだとの不安と疑問さえ生じた。
根本的原因は、やはりリクルート問題、ひいては留学生問題に帰するのかもしれない。特に留学生導入は、JAPANのメンバーを見ても、もはや同志社大学がガラパゴス化していることに異論はないだろう。
ただ、誤解を恐れずに申し上げれば、札びらを叩いて(授業料・寮費・食の減免措置等)ラグビー部を大学の広告塔に仕立て上げるのは、私自身には抵抗がある。
アマチュアリズム云々の奇麗ごとを語る必要は感じないが、学力のない大学生(卒業見込みのない人材)を大量に受け入れて本当に良いんだろうかと疑問を抱いている。
大きく脱線したので話を元に戻すが、今年の同志社の素晴らしいことは、リザーブ陣の投入で戦力が低下しないこと、最後まで勝負をあきらめないことだろう。これで実質負け試合の多くをを凌いで来た。
摂南・近畿・関学・立命戦然りである。安心して観戦できたのは大体戦くらいで、あとはことに寄ればことに寄った試合であった。もっとも、負け試合を勝利するのは、実力のある証左でもある。
さてさて、大学選手権。最初に対戦する筑波大学は、滅法バックスが速くて強力。スピードに振り回されてはならない。如何にフォワード戦で同志社が健闘するかに勝負の分かれ目がありそうである。そして、なんといっても3年ぶりの出場。大いにチャレンジャー精神を発揮して大胆に仕掛けて欲しい。 ガンガンやって負けても何の悔いも残らない。
あれ、どうも負けを前提で言ってる様で、我ながら歯切れ悪いなぁ~。最後まで、今シーズンの実績みたいで・・・。
やはり、最後の最後は、「4回生の執念が勝負を左右する」であろう。最後の頼みの綱・山本主将、徹底抗戦して下さいね!(F)
・写真は、本文とは関係ありません。
・当記事は、大学選手権3回戦(筑波戦)以前の状況を反映しています。
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