2022.2.15 同志社ラガーは、LEAGUE ONEを目指すべきなのか?

選手にLEAGUE ONEを勧められますか?

首記、何か訳の分からない表題ですね、「同志社ラガーは、LEAGUE ONEを目指すべきなのか?」って?

出来れば選手全員に目指して欲しいし、目指しても欲しくないし・・・。筆者の心境は複雑であります。(どうして・・・?)

何故なら、毎年40名前後の卒業生を輩出しますが、旧トップリーグに行くのは、まぁ、せいぜいその1割前後でした。更に、その後成功し、トップリーグのレギュラーに定着し、監督やコーチ等の指導者としてラグビー人生を全う出来るのは、贔屓目に見てもその2~3割でしょう。つまり、40名中1名か2名がやっとだと言うのが現状だと思われます。

この現状を踏まえ、皆様はラグビーをやってる息子さんやお孫さんの進学や就職に際し、積極的に「LEAGUE ONEを目指せ!」って言えるものでしょうか?何せ、例え目指しても大半は失敗する運命にあるのですから・・・。

そもそもどういう雇用形態?

そもそも旧トップリーグやLEAGUE ONEは、どの様な雇用形態なのでしょうか?

実業団(社会人)ラグビーの時代には「雇用」が当然と言った印象がありますが、旧トップリーグでは(チームで区々でしょうが)、正規雇用(正社員)、契約社員、プロ契約・・・と様々な形態が存在し、ラグビー卒業後に継続雇用されるのか甚だ疑問が残りました。実態はどんなものなのでしょうか?

素人が想像するに、ジャパンを狙う大学トップアスリートにはプロ契約(契約金・年俸・出来高制)、レギュラー定着と将来の監督・コーチを狙うクラスは契約社員(年俸制)、社員業務と両睨みは正社員(固定給・月給・ボーナス)狙いだと勝手に思っているんですが、実際にはどうなんでしょうか?

文武両道問題と同じ問題

即ち当件は、文武両道問題と同じ範疇の問題でもあります。

同志社は典型的な文武両道路線とアマチュアリズムを信奉する代表的な大学の一つだと思われます。もちろん「スポーツ推薦入学制度」があり、トップアスリートや直下の選手には「優遇措置」が講じられています。

その詳細は不明ですが、昨今主流となっている大学ラグビー強豪校より、かなり高いバーが敷かれていると言われています。即ち、少なくとも卒業見込みのない学力では入学(入部)は不可能だと言われています。そして、入学金免除や寮費免除、スポーツ優遇奨学金支給等の優遇措置は一切存在しないとお聞きしています。このためラグビー強豪校サイドから、忌諱されているとも・・。

スポーツ推薦入学制度の優遇措置レベル

この種の話は、各大学やラグビー部の公式HPには、私の知る限り具体的なものは掲載されておりません。(見落とている?)また、5chや2ch等の信憑性の乏しいネット情報を除き、選手自身のブログや高校ラグビー部サイドにも私の稚拙な検索能力では見出せません。

結局、仲間内の噂話、しかも酒席での話が大半の情報源になりますから、当たるも八卦、当たらぬも八卦であります。是非ともお詳しい方に、DRFCの掲示板等で差し支えない範囲で教えていただきたく存じます。(ご存じの方は、きっと差し支えることでしょうね~)(笑)


これは、留学生の導入問題と軌を一にすることになります。即ち、大小を問わず、入学金・奨学金等の金銭的配慮、寮費等の生活補償、ことによっては卒業補償が求められることになります。

私の乏しい経験(その一)

コロナ前、私はベトナムの首都ハノイで日本の自動車メーカーに勤務予定のハノイ大学生(日本の東京大学クラス)に数か月間、日本語を教えたことがあります。

この経験から見る限り、いきなり大学入学し、ラグビーと並立して卒業出来るまでの学力を有することは絶対に無理だと断言できます。何故なら、漢字がネックになり、日本語の専門書をまともに読めるには学業に専管しても最低2~3年は必ず掛かると思いました。

学校が、特別な母国語のレポート対応することもまず無理なのではないでしょうか。そもそも英語の専門書は少なからずあるのでしょうが網羅されていないでしょうし、ベトナム人やトンガ人等に例え英語でも適確に指導する体制確保は困難ではないのでしょうか。

卒業させずにラグビーで使い捨てにするか、授業出席や学力がないのに特別に配慮して卒業させるのが関の山ではないのでしょうか。(←根拠希薄な勝手な想像です。)

私の乏しい経験(その二)

私がかつて在籍していた企業は、硬式野球と女子卓球の有力チームを有しています。硬式野球では、毎年5~6人の新入部員(総合職:正社員)が入社していますが、その内プロに行けるのは4~5年に1人か2人でレギュラーにも控えにもなれず多くは3~4年で退部し、業務に就くことになります。

全員正社員採用(同一初任給)で、野球を止めた後の正社員としての定着率が高いことから、そこそこの就職人気を誇っていました。

ただ、プロに行くようなトップアスリートの入部はどうしても少なくなり、学生時代元主将クラスばかりの採用となりがちですから、強くなるわけがありません。プロに行くようなトップクラスをプロ契約で超高額で短期間雇えばチーム強化に繋がるのでしょうが、そんな組織風土は全くありませんでした。

同志社ラグビー部の組織風土と似ている!

同志社のラグビー部も、これに実によく似てるなぁとつくづく思います。

多くの選手がラグビー専業で必死に頑張って、ジャパンクラスの実力を獲得し、多額の報奨金(年俸)をLEAGUE ONEで夢をかなえさせてやりたい気もします。当然、この路線ではチーム強化に直結することでしょう。

ラグビーを止めた後のことに配慮すると、どうしても「文武両道路線」になります。ハイリスクハイリターンを選択するか、ローリスクローリターンを選択するか・・即ちリスク管理の問題かもしれません。

このリスク管理は、学校や会社の組織問題とは少し違うと私は理解しています。即ち、「選手個人」をベースとする観点からの問題です。

文武両道路線では、今一つ勝ちきれないのを誰もが承知していますが・・・

私など、余程のトップ中のトップでない限り、ローリスクローリターンの選択をお勧めします。元阪神のエース仲田幸司選手が60歳近くで現場監督をやってると言うNet記事を見るにつけ、特にそう思わざるを得ません。(←もちろん、現場監督が悪いと言う意味ではありません。)

卒業生40人の内、1人か2人しかラグビーで喰っていけない現実を見ると、残りの38~39人の無難な幸せを優先して考えざるを得ません。

それにしても、我ながら夢がないなぁ~

それにしても我ながら夢がないとつくづく思います。なんせ、こんな考えで、関西で優勝しろだとか全国制覇だとかおこがましい限りです。自己矛盾に陥ります。

間違いなく、今後、LEAGUE ONEはこれからますます企業色(パナソニック等)を薄め、地域代表スポーツとして全員プロ化を試行することでしょうから、正に文武両道路線か否かが問われて来そうです。

結局のところ、「同志社ラガーは、LEAGUE ONEを目指すべきなのか?」・・、ううむ、ようわかりませんなぁ・・。

組織の成功、個人の成功・・・、必ずしも両立しませんから実に難儀なことです。同志社が全国優勝して、就職後血迷うなんてこと・・絶対に許されません。孫には、失敗を恐れずチャレンジせよと言ってるんですが、どの口で言っとんのだと言われそうです。

「大志を抱く」べきなのは少年(少女)であり、大学生ではないと言う言い訳は準備しておるのですが、皆様はどうお考えですか?                     (文責:F)

(注)掲載写真と文中の内容とは、一切関連がありません。

                                       以上




同志社ラグビー ア・ラ・カ・ル・ト

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