第100回 同志社・慶應定期戦の意義

 伝統の同志社・慶應定期戦が5月4日のみどりの日(祝)に東京・秩父宮ラグビー場で行われる。同定期戦は日本最古の定期戦としてラグビーファンには有名であるが、実に第100回を数える記念すべき大会となる。

 先のワールドカップの大健闘で日本ラグビーは大いに盛り上がり、東京オリンピックに先立つ2019年の日本ワールドカップへ大いなる勢いをつけたいところであるが、日本ラグビーには課題満載である。

 確かに五郎丸人気の先のワールドカップであったが、私の周りは何故か違和感を感じた方が多かった。とてもナショナルチームとは思えないと言うのである。確かに英国では、イングランド・スコットランド・ウェールズの三チームもあり、ことによると三チームともナショナルチームが如き顔つきで出場できるのだ。

 更に日本国籍もない外国人選手が、何年か日本のチームでプレーをしていることを良いことに「日本代表」として参加している。キャップテンは日本国籍を取得した外人選手(?)だ。主力ポジションは外人選手が占め、日本人はサブとしか見えない。どうも日本国民の主流を占める「オリンピックの思想」と相いれないルールの様である。

 更に日本ラグビー強化のため公式試合の外人出場枠(現在2名)を緩和もしくは撤廃の動きがあり、具体案が各大学に提示されているとのことである。従来の伝統的アマチュアリズムとは大きく異なる方向に日本ラグビーは間違いなく向かっている。この方向こそ正に国際標準であろう。

 かかる時代に敢えて同志社と慶応は、孤高のアマチュアリズムを貫いている様に思える。正にガラパゴス化しているチームで、現在のところ是正の動きを知らない。

 日本語力と学力の問題で卒業見込みのない選手を入れることはない。授業料や寮費を大幅に免除したり、丸抱えすることは大学人としてのプライドが許さない。あくまで練習より授業優先だと言う。

 かくして両校とも留年者は少なく、素晴らしい就職実績を誇っている。文武両道を貫くのが両校の共通した美学である。監督・コーチ陣もボランティアである。学校から大量な資金が提供されている節はない。

 現在のスポーツ界は、誤解を恐れずに言えば、持続的な金の投入量と強さとが比例している様に思える。ヒト・モノ・カネの投下量でチームの強さが決定されるのだ。 

 このような時代に伝統的アマチュアリズムを貫く同志社・慶應の両行は孤高の存在になりつつある。少なくとも大学選手権優勝は辛く遠い目標となりつつある。大学チームの外人枠が撤廃もしくは大幅緩和されるのも遠い日ではないだろう。その時、きっと両チームは孤高を貫くだろう。行き過ぎたグローバリズムがもとに戻る日をガラパゴスチームとしてじっと待つことになるであろう。「同志社よお前もか」とはきっとならないないだろう。

 そんな両チームが日本で最古・最長の定期戦100回を迎えることが実に興味深い。日本の大学ラグビーのアマチュアリズムの頂点を決する試合になるようで、こりゃ秩父の宮に行かざるを得ない。

(写真は昨年の第99回定期戦:F)


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