分かっているようで分かってないラグビールールに・・
長年ラグビー観戦していて、未だに分かっているようで分からないものの一つに「ノットロールアウェィ」があります。ま、ノットリリースザボールほど試合中に多発することがありませんので、そんなに深刻なテーマではないのですが、分からないものは分からないのです。
そもそもノットロールアウェイとは?
ノットロールアウェイとは、「主にタックラーが取られる反則で、攻撃側がラックからボールを出そうとしているのを妨害する行為。タックラーがタックルして相手を倒して、相手が倒れた時に身体の自陣側にボールを置くが、そのボールの上に倒れたままどかないプレーに対して取られる事が多い。」・・・であります。
果敢にタックルしてラックに巻き込まれて犯す防御側の反則行為で、相手(攻撃)側にPKが与えられますから、防御側にとっては、正に泣きっ面に蜂の大きな反則です。
ファンサイドの根本問題!
そもそも我々爺ちゃんファン(婆ちゃんファンも?)には、根本的な問題が存在しております。
即ち、まずは物理的に遠くが良く見えないのであります。(←近くもですけど・・)
「夜目遠目傘の内」なら女性の誰もが美人に見えるのと同様に、遠く且つ密集ではそもそも良く見えないから「良いように判断する習癖」が自ずと発現してしまいます。
即ち、何の悪気なしに脳が勝手に味方(同志社)有利に判断してしまうのです。奇しくも「夜目遠目傘の内」と同様な論理が否が応にも働きます。
例えば、同志社のナイスタックルの結果として、密集で「ノットロールアウェイ」が取られたら、“そんなわけがない、絶対に許せないミスジャッジだ!”と言う脳内回路が自動的に稼働するのであります。
この結果、試合に負けでもすれば、攻撃対象は間違いなく不公平な(‥としか思えない)ジャッジを行ったレフェリーに向かうのは必然であります。(文句あっか‥!)
タックルされたら・・・
敵のアタッカーに有効なタックルを仕掛けて成功すると、多くの場合は敵アタッカー(ボール保持者)は地面に寝転んで(倒れて)しまいます。この寝転ぶ(倒れる)と言うのは、「足の裏以外を地面に着けてしまうこと」を言うらしいのですが、敵アタッカーは速やかに➀立ち上がる②パスする③ボールをリリースすることを選択することになります。
まぁ有効なタックルが決まると多くは③のボールリリースすることになりますが、「速やかにリリースすること」が実際問題として「訳が分からぬことである」と先般述べた通りです。
そもそも攻撃側も防御側も倒れたらプレーが出来ませんから、少なくとも防御側(タックラー)では足の裏以外が地面に着いたら、速やかにタックルした手を自ら解いて、一旦ブレークダウンの攻防から離れねばなりません。(これまた微妙な判定の反則としてホールディングの反則がありますが、ここでは割愛します。)
ここからが訳が分からない・・・
訳が分からなくなるのは、ここからです。敵味方が殺到してくる密集で、そもそも「ラックから簡単に立ち去れるわけがない」じゃ~ないですか。(怒)
それが出来なかったら、立ち去ろうとする意思を示せなんて言われるけど、これが危険極まりない!(更に怒)
意思を示すには、仰向けにお腹を上にしたり、(地面と平行に)両手を頭の上にあげる(所謂万歳状態)なんてことを行う必要があるらしいのですが、ラックに大男がガンガン爆速で突入して来ている最中に怖くてそんなこと出来るわけがないじゃないですか!(怒・怒・怒!)
ラグビーは、安全第一主義をモットーとしておるんですぞ・・!
やはり現実的には、防御本能として体を丸め頭を抱えた胎児の様な恰好をするのが一般的な危険回避行動だと思えます。
ラックから出ように出れない現実が・・・
そもそもラックの外に出ようとしても、敵方が上に載っかかったり手や足を押さえたり、服を掴んだりして出ように出れない状態となるのが普通であります。(←これ敵方の反則なんでしょうか?レフェリーが反則を取った場面を皆目思い出せないんですが・・)
確かに「●●番、ロールアウェイ、ロールアウェイ」とか「アウェイ」とか促した上で、レフェリーがノットロールアウェイの笛を吹くことも多いのですが、予告なしの場合も結構多い様に思います。
その場から出ように出れないのですから「どうせいちゅうんじゃー」と大阪弁で叫びたくもなります。少なくとも選手は、球出しを妨害している意識はないのではないでしょうか。単に運が悪かった・・と。そうであれば、もうルールの方が現状とは乖離しています。
英語に弱い私など、ロールアウェイはRoll Awayだから、地面をごろごろ転がりながら、ラックの外に出ていく(離れていく)意味なのかと思っておりますが、こりゃきっと違いますよね!ま、実際にはごろごろ転がれないのが実状ですけど・・・。
どうしようもないのにペナルティなのか?
21世紀の現在においては、能力がなくて出来ないことを「やれ!」と上位者が強制することをパワハラと言います。自分で修正できないこと(人種・体格・出自等)を論うのを差別と言います。言うまでもなく最も厳正に遵守すべき禁止事項であります。
ノットローラウェイは、自ら脱出しようとしても物理的に出来ないし、脱出しようとする表現(意思表示)さえも認められない人に対する処罰的対応行為です。
存在そのものが邪魔もの扱いされたり、その意志さえも無視されるペナルティ、こりゃ人権問題にも波及する可能性さえ、あります。(筆者脚注:へへへ・・・、ないに決まってますね!)
寝っ転がってるだけで「自らの存在そのもの自体が対象となるペナルティ」を喰らうわけですから、これほど理不尽なことはありません。
18世紀大英帝国時代の古い考え方に基づく遺物的ルールと言っても過言ではありません。(筆者脚注:へへへ・・・、過言に決まってますね!)
密集で駆け引きが・・・
ただ、現実問題として密集では敵味方の「駆け引き」が存在しています。攻撃側ハーフが寝転んだ敵側選手を指さしながら、「球出しを邪魔してる。何でノットローラウェイを取らないの?」とばかりにレフェリーの顔をミエミエに覗き込んだりしています。
当然、ラックから脱出するポーズを決め込みながら、知らんぷりで寝転んで球出しを妨害する輩も数多く存在することでしょう。(←絶対に同志社にはいない!…こともない。)
足の裏以外が地面に着いた時の根本問題
やはり、根本的な問題として、大原則:地面に倒れ込んだら(攻撃側防御側とも)プレーしてはいけないことへの「厳正運用問題」が横たわっているような気がします。
ノットリリースザボールもホールディングも同じ根っこの問題なのかなと思います。攻守とも寝転んでも瞬時にボールがフリーにならないタイムラグ問題です。
ジャッカルが防御側の高難度・高度技術と言いますが、私は何故そんなに難しいのか未だに正確には理解できていません。そりゃラック成立前の束の間(瞬時)の手が使える時間帯のプレイだと言うのは分かってるつもりですが、要はレフェリーが「速やかに攻撃側がボールを離さないことを一定時間容認している」から難しくなっているだけかなと思っております。
判定に曖昧さが温存されている
その「一定期間」と言う曖昧さこそが曲者なのであり、諸悪の根源なのであります。(←チョット言い過ぎかな?) 少なくとも私などは、レフェリーごとの「判定基準のバラツキ」の発生原因だと映ってしまいます。
どうもレフェリーって、「一連のプレーの流れを見届けてから(その後で)判断している」・・様に見えてしまいます。選手がエラーを犯したら間髪入れず瞬時に「ピー」・・と大きく笛を吹くなり、手を横に挙げてアドバンテージを見るのが最高に恰好が良いんですが、変に慎重ですね。
尚、ジャッカルの件では、何か根本的な勘違いを犯しているような気がしないでもありませんが・・・。(当件は別途・・・)
終わりに・・・
いや~、書いている内に自分のラグビー知識レベルの低くさが妙に恥ずかしくなって来ました。また、ルールの解釈に自分自身が根本的な間違いを犯している様な不安もあります。
ま、諸先輩や後輩のほんの一部の方かもしれませんが、同じ疑問をお持ちなら少々はお役に立つ部分もあろうかと思います。恥を忍んで掲載させていただきました。
ま、ラグビーの実経験のないファンの知識レベルってこんなものですぞ。(居直り!)
心ある方は、是非とも同志社ラグビーファンクラブ(DRFC)の掲示板で優しく更に解りやすくご教示ください。(叱責・誹謗中傷は厳禁です。)
(文責:F)
(注) 文中の写真は、内容とは直接関係ありません。
そもそも攻撃サイドばかり撮影しているため、ノットローラウェイらしき保存写真はありませんので何卒ご了承ください。
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