2018.10.9 開幕戦、京都産業大Aに惜敗したが・・・


 待望の関西学生ラグビーAリーグが開幕した。台風25号の到来で1週間順延した「同志社大学対京都産業大学戦」は、晴天の滋賀県東近江市「布引グリーンスタジアム」で行なわれた。大阪の自宅から車で2時間半、実に実に遠~い・・・。高速代金が休日割引でも往復6000円近く掛かるのだ。(涙)

 ただ施設(H22竣工)は素晴らしいの一言に尽きる。申し分ない芝の仕上がり、陸上競技場ながらゴールエリアもそこそこ広い。

 同志社は、法政大、東海大、筑波大を寄せ付けず、夏合宿無敗。春シーズン、前評判高い明治大とも僅差で負けこそしたが、ほぼ互角に近い勝負。 

 当会場の観衆も5~6割方、同志社ファンと目された。しかも天候も晴れであり、展開ラグビーの同志社に味方しそうな雰囲気。

 はっきり言って、試合前の同志社ファンの鼻息は荒かった。今シーズンの実績を見れば、同志社への期待は、嫌が応にも高まる。少なくとも戦績を見る限り、去年の低迷からは、大きく脱却したように思えた。

 大学選手権への関西の出場枠は、わずか3校のみ。天理が指定席との呼び声高く、同志社、京産・・と続きそうだが、立命館とて侮れない。開幕戦は、絶対に落とせない一戦であった。

 ただ、山神前監督は、1週間前のジュニア戦の時に今シーズンの関西リーグの予想に関し、「断突の天理、寝た振りの京産との戦いになるでしょう。」と語られた。

 「今年の同志社は、昨年よりずっとレベルが高い。期待して良い。ただ、夏合宿全勝が逆の意味で気になる。」とも話された。

 私個人が気になっていたのは、夏合宿以降、まともな練習試合をしていない点であった。怪我人こそ少ない結果となったが、ゲームを通じた競り合いから生じる選手やチームのグレードアップに少々心細さを感じていた。

 前半早々は、同志社ペース。早い展開で、バックス陣が大きく左右に走り回るが、京産大の防御ラインの上りが早く、大きく攻め込むも点が取り切れない。決定力不足が辛くも露呈した。

 同志社はトライチャンスを何度か逃し、試合は徐々に京産大ペースに転じた。ただ、両ウィングが球を持つことが多いのは、同志社の好調の証でもあり、最初は何の心配も感じなかった。

 京産大は相変わらずのガラパゴス路線で、強力なスクラムと幾度もの執拗なフォワード攻撃でペナルティを誘い、敵陣深いキック&ラインアウトモールからのトライ戦法一辺倒。

 ただ、あまり強力とは言えなかったが、NO.8、CTB、WTBに外人選手枠3名を使うと言うグロバール路線にも転じていた。同志社は、相変わらずの伝統校と称するガラパゴス体制。

 ただ、その京産大の伝統的かつ古典的戦法にまんまと嵌り、同志社のミスからラインアウトモールを起点に、13分、18分に先制トライを決められた。京産大のキッカーは、敵陣深くへの蹴り込みと言い、コンバートと言い、"憎らしい”ほど素晴らしかった。結果として、この2トライが致命傷となり、最後まで試合の帰趨に影響することとなった。

  気になったのは、同志社のミスの発生要因。最初、当たり負けかと思っていたが、当たりは、まずは「互角」だっただろう。劣後していたのは、ディフェンスラインの上りの遅さと2人目の寄りの遅さ。これが、結果として勝負を分けたのではないか。

 もっとも同志社はやられっぱなしではなく、積極的にバックス展開し、SO古城選手③のキビキビ・ド派手攻撃、CTB永富選手④の絶妙で正確無比な超柔パス、CTB山口CAP④の強烈縦突進、両ィング(江金選手、山本選手)韋駄天縦横走り!・・・等、文句なしの猛反撃を行った。

 「やって楽しい、観て楽しいラグビー」とはこのことなのだろう。敵ライン裏へ抜け出すことも多く、大観衆の声援を背に受けた。

 試合はシーソーゲームの様相を呈し、一度は逆転した同志社が、最後は競り負けした格好だが、負けこそすれど、実にスリリングな好試合であった。(D26:28K)

 同志社の不甲斐なさを責めるより、厳しく高度に仕上げて来た「集中力に勝った京都産業大学」の健闘を称えるべきであろう。

 かくして同志社は、残念ながら眼下の敵・京都産業大学との戦い(開幕戦)を落とした。関西リーグ優勝はもとより、大学選手権出場へも大きな痛手となった。

 ただ、私はこのチームを目の当たりにして、勝手ながら思いもよらぬ「安心感」を抱いてしまった。

 今年の同志社は、実に良いチームに仕上がっているではないか。フォワードらしいフォワード、バックスらしいバックスになった。弱いとされた第一列も踏ん張った。押されこそすれど、無様なコラプシングは激減した。

 LO堀部選手➂や平澤選手③も体も大きくなり、ロックらしくなった。ラインアウトボールのレシーブも良い! 

 FLとて負けてはいない。両FL(松野選手③・嶋﨑選手③も地味ながら常にボールに絡み、写真に写る機会が激増した。積極j果敢なタックルも好感度大だ。

 しかし、何と言っても同志社の売り物はバックス陣であろう。特に当試合で目立ちに目立ったのは、山本(雄)選手の活躍。裏にどんどん出るし、敵タックルにもこらえにこらえて倒れない。チーム最高とも見える程、今般、長足に成長した姿を披露した。 

 フォワードは、京産大の大得意強力モールへの対応に、格段の進歩を見せた。

 おっと、言うのを忘れていたが、CTB永富選手④、FB安田選手④。この二人はモノが違う!学生レベルを超えた逸材である。今シーズンのチームを牽引する要となること間違いなしである。この試合でもチームの要として大活躍した。

 また、個人的に好きなのは、NO.8の服部選手③とSHの原田選手④と人羅選手②。撮影写真数にエコ贔屓があるとよく叱られます。(脱線、失礼しました。)

 かくして、同志社は大事な大事な開幕試合を惜しくも落とした。じゃあ何故、この陣営で勝てなかったかと問われれば答えに窮するが、「勝負は時の運」と言うことにしておこう。

 試合後の山神前監督の発言。「強いチームは、ここ一番に(点を)取り切る。同志社は、少なくとも5回のチャンスをものに出来なかった。」

 負けこそしたが、悔し紛れでも何でもなく、今後の同志社が楽しみである・・・と私は見た。決定力の向上、きっと間違いないはずだ。(文責:F)

同志社ラグビー ア・ラ・カ・ル・ト

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